本の製本の方法の1つに中綴じがあります。製本の方法はそれぞれにメリット・デメリットがあるため、最適な方法を選ぶことが大切です。本記事では中綴じのメリット・デメリットや特徴、やり方について紹介します。
中綴じとは
中綴じとは見開きの紙を重ねて、中央部分で綴る製本方法です。一般的にはホッチキスを用いて綴じます。さまざまなレイアウトが可能であり、少ないページ数でも綴ることができるのが特徴です。
中綴じにするメリット
中綴じを選ぶメリットはコストが安い点と開きやすい点です。メリットについて詳しく紹介します。
コストが安い
中綴じは無線綴じの冊子と比較したときにコストが安いのがメリットです。ただし、部数が増えると中綴じより無線綴じの冊子の方が安くなります。比較的ページ数が少ない冊子に中綴じは適した方法です。
開きやすい
中綴じは中央部分で綴る構造となっているため、ページを根本のギリギリの部分まで開くことができます。たとえば、2つのページで1つの写真を載せたい場合も、中綴じであれば開きやすいため、写真がしっかりと見えます。
中綴じにした場合のデメリット
中綴じを選んだ場合のデメリットを紹介します。
ページ数に制限がある
基本的に中綴じはホッチキスで綴るため、ページ数には制限があります。100ページ程度が限界だと考えましょう。また、構造上の問題で4の倍数のページ数でしか製本ができません。
背表紙が作れない
中綴じには背表紙を作ることができません。背表紙を作ることができるのは無線綴じで製本された本に限られます。
中綴じはどんな本がおすすめ?
中綴じは見開きで写真やイラスト、絵などを掲載したいときにおすすめできます。また、ページを開きやすいためパンフレットやカタログ、ページ数の少ない雑誌・フリーペーパーなどにもおすすめです。
中綴じは自分で作ることもできる
中綴じは自分で作ることが可能です。中綴じの綴じ方と綴じる際の注意点について紹介します。
中見出し 綴じ方
中綴じのやり方は、印刷した用紙を重ねた状態で二つ折りにします。そして、折り目の部分を針金や糸を通して綴れば完成です。通常はホッチキスを用います。
実際にはホッチキスを180度の状態にして、開いた状態で重ねた原稿の上から強く差し込みます。そして、原稿を裏返して飛び出している針をリムーバーで畳み込みましょう。
綴じる際の注意点
ホッチキスは必ず表紙側から針を刺しましょう。本文側から綴じてしまうと背表紙にホッチキスの針が出てしまうため危ないです。また、ホッチキスの針を刺す際には、原稿の下にダンボールやトレイを敷いておきます。中綴じは慣れていないと失敗しやすいです。
また、1ページ目と4ページ目を同じ面に印刷できるよう、ページ番号に注意しましょう。
中綴じ以外の綴じ方
中綴じ以外にもさまざまな綴じ方があります。どのような綴じ方があるのか簡単に紹介します。
無線綴じ
無線綴じとは本文の用紙と表紙を糊で接着する綴じ方です。背表紙を作ることができるのが特徴であり、ハードカバーも無線綴じが使われます。無線綴じは強度があるのがメリットですが、開きにくい点がデメリットです。
和綴じ
和綴じは日本の伝統的な製本方法であり、糸を使って綴じます。和紙に穴を開けて糸を通して製本するため、しなやかな仕上がりになるのが特徴です。崩れにくいとされており、簡単に仕立て直しができます。道具と材料があれば簡単に作ることができます。
平綴じ
平綴じとは用紙を重ねて、端をホッチキスで綴る方法です。とてもシンプルであり、会議資料やコピー本などを作成する際に採用されます。平綴じで本紙を固定した上で背表紙をつけることも可能です。
リング綴じ
リング綴じとは用紙に穴を開けてリングを通していく綴じ方です。ダブルリングによって綴るのが特徴であり、本を開いて端までしっかりと読めます。
まとめ
本の綴じ方にはさまざまな方法があります。その中でも中綴じはページを開きやすく、パンフレットやカタログに最適です。本を作る際には、それぞれの目的に合わせて最適な製本の方法を選びましょう。