自費出版をして有名になった人と言えば?本記事では、自費出版をした有名人、自費出版を通して有名人になった方をご紹介します。
自費出版とは
改めて、自費出版とは個人が個人の費用負担において出版することです。出版社が費用を負担して書籍を出版する商業出版とは区別されます。成果発表として、作品を世に問う方法として、趣味としてご自身の著書を出版する方は昔からおり、自費出版から成功した有名人も多くいます。自費出版は費用を負担し責任を持って出版することであり、誰でも出版可能です。
自費出版に成功した有名人
自費出版で成功した有名人の事例を紹介します。
夏目漱石「こころ」
夏目漱石の「こころ」は最初朝日新聞で連載されていました。それを読んだ古書店の店主が感銘を受けて、ご自身の費用負担で出版したのが始まりです。この古書店の店主が後に岩波書店の創業者となります。
山田悠介「リアル鬼ごっこ」
有名なホラー小説である山田悠介のリアル鬼ごっこは自費出版から始まった作品です。当時、引きこもりだった著者が自費出版サービスを利用して発表しました。それが最終的にベストセラーになったのです。
谷崎潤一郎「細雪」
日本を代表する文豪である谷崎潤一郎の代表作である細雪は自費出版です。戦時中であり、内容が戦時中にそぐわないという理由で雑誌連載を禁止されました。そこで、谷崎は自費出版で細雪を発表したのです。
島田洋七「佐賀のがばいばあちゃん」
島田洋七が祖母との記録に書いた自伝で、初版3000部の自費出版がスタートだと言われています。その後重版を重ね、商業出版として累計400万部超のヒット作となりました。
自費出版は誰でもできる?
自費出版はご自身で作品を用意して費用を負担すれば誰でも行なえます。自費出版をサポートする業者、出版社は多くあります。印刷から製本、流通まで担当する会社もあります。著名人でなくとも自費出版で作品を発表することができ、作品が認められればベストセラーになる可能性もあります。
自費出版に必要な才能
自費出版をするためには文章力はもちろん重要です。しかし、それよりも大事なこととして、人を引き付ける魅力的な作品を生み出すための発想力や想像力といったものが求められます。自費出版で多くの部数を売り上げるには、多くの人を魅了する内容にしなければいけません。魅力的な作品を生み出すためには、何よりも作品の中身が重要になります。
自費出版本の作り方
自費出版本の作り方を流れに沿って説明します。
出版企画書の作成
まずはこれからどんな本を作りたいのか企画書としてまとめます。本のデザインや出版の目的など細かな点を決めておきましょう。できるだけ詳細な出版企画書を作成しておくと出版社との打ち合わせがスムーズに進みます。
企画書なしでも、ざっくばらんに企画づくりから相談にのってくれる出版社もあります。ご自身にあった会社を探すと良いでしょう。
出版社に相談
自費出版のサポートを頼む出版社を選び、相談しましょう。自費出版したい本の企画を持ち込みます。具体的にどんなサポートをしてくれるのか、どのくらいの料金がかかるのかなど細かく確認しておきましょう。問題がなければ実際に契約をします。
原稿の作成
出版社との契約後、原稿の作成に取りかかりましょう。ここではより良い原稿を目指しましょう。書籍という形である以上、出版後に内容の修正をすることは困難です。しっかりと計画を立てた上で原稿の作成を進めましょう。
(最近は、原稿を執筆した上で出版社に相談へ行くケースも増えています。必ずしもこの順序でなくても問題ありません。)
レイアウト、校正
原稿の作成を終えた後は、原稿確認・本文レイアウト作成へ進みます。
出版社が校正作業を行う場合もあります。出版社から指摘を受けた点は再度確認し、修正が必要か判断しましょう。
製本・出版
校正を終えた後は実際に印刷・製本を行います。出版社が印刷所と提携しているケースが多く、事前に打ち合わせをした通りに印刷から製本まで進めてくれるでしょう。最終的に本が完成し、問題がなければ出版です。出版社が流通を担当する場合は、書店への営業や納品などを進めます。
一般の方が本を出す場合の注意点
著名人でない方が本を出版する場合、売れない場合が多いことを考慮しましょう。実績がない新人作家の本はなかなか売れないことが現実です。
自費出版書籍を売るためには
自費出版書籍を売るためにどのような方法があるのか紹介します。
宣伝をする
本を売るにはとにかく認知してもらうことが大事なため、WEB広告、SNSなどを積極的に活用して宣伝しましょう。多くの人に知ってもらえば、口コミで広まる可能性もあります。
ネット通販や電子書籍も活用する
自費出版では必ずしも本屋で売ることだけにこだわる必要はありません。たとえば、ネット通販に出店して販売する方法があります。あるいは、電子書籍として発表すればネット上で気軽に買ってもらえる可能性があるでしょう。本屋以外にも販売ルートを見つけることで自費出版本が売れやすくなります。
自費出版の費用
自費出版するためには出版社に費用を支払う必要があります。費用の中には校正費やデザイン費、印刷製本費、物流費などが含まれます。
多くの場合、すべての費用を合算して見積もりを作成してくれるでしょう。本の印刷部数やページ数に応じて費用が上がっていくため注意しましょう。たとえば、100ページ程度の書籍を100部出版するとなると10万円から20万円程度の費用がかかります。
また、自費出版の費用は紙の質や印刷の種類、モノクロかカラーかなどでも変わるものです。原則、質の高い本を完成させようとすると費用は高くなります。
まとめ
自費出版で注目されてヒットし、有名人へなった人がいることがわかりました。
ただし、自費出版からヒットするケースは一握りである点に注意しましょう。しっかりと計画を立てて魅力的な本を作成してください。