本記事では外売の意味、内売の違いを紹介します。

外売とは

外売(がいばい)とは、外商販売の略語で、書店が顧客のもとへ出向いて販売する方法を指します。外商とも呼ばれ、いわゆる訪問販売です。
百貨店では外商部という部門があり、高額な商品を購入する法人や個人顧客のもとに出向いて商品を販売することがありますが、この書店版です。

内売とは

内売(うちうり)とは、書店店舗内で販売することを言います。多くの方が書店を訪れ、書籍を購入したことがあるでしょう。この販売形態が内売です。内売という言葉はほぼ使われることはなく、店舗販売と呼ぶことが多いでしょう。

外売と内売の違い

ここまでの説明で分かる通り、書籍を販売する場所の違いです。顧客のオフィスや自宅などで商品を紹介し販売するか、顧客が書店に訪れ購入するかです。

出版業界における外売の特徴

出版業界における外売は、会社や学校などを対象にすることが多いです。
たとえば、学校で扱う教科書や副教材などは外売により販売するケースが多いですし、図書館への営業も外売の一部です。

他にも、会社や病院へ雑誌や専門誌などを外売するケースがあります。

外売による効果

外売の効果は当然、売上アップです。店舗販売と異なり、店舗で待っていてもリーチできない大口の契約を獲得できる点です。

店舗販売は新刊タイトル次第で売上の増減が起きやすいですが、外売では定期的にまとまった冊数の購入が期待できる顧客を獲得することになるため、売上の下支えが期待できます。

電子書籍化に伴う外売への影響

現在、教科書の電子書籍化が進行したり、後退したりしています。教科書に限らず電子書籍化の範囲は拡大傾向です。(とはいえ、コミックを除けばさほど売上規模は拡大していません。)

電子書籍が普及すると外売のあり方が変わっていくことが予想できます。
専門誌などの電子化が進むと、紙の本ではなく電子書籍サービス(アプリ)の外売が増えるかもしれません。(書店の外売よりも、出版社やアプリ運営社による外売が中心となりそうです。)

外売の歴史

江戸時代の本屋(書林などと呼ばれた時代)は、本の制作から販売までしていました。

卸売販売、店頭での小売販売だけでなく、貸本屋も兼業しているケースが多かったといいます。(本は高価だったため、庶民は借りて読む時代でした)
当時の本屋は店頭で販売するだけではなく、得意先を回って御用聞きをしました。そこで、それぞれの趣味や好みを聞き出して、ニーズに合った本を揃えて提案します。
貸本は地域を巡回して貸し出すスタイルが主流だったため、ある種の外売だったと言えるでしょう。

明治時代に入ると、取次店が卸業務を担うようになり、書店はより販売業務に力を入れます。外売も積極的に展開された時代です。
戦後になると、外売の中心は教科書になります。今で言う文科省から書店へ、書店から学校へという流通ルートが整い、書店は学校などの教育機関に対する外売を強化することになります。

現代でも教科書の外売は引き続きあり、先にも説明した通り、法人への外売も積極的になされるようになりました。

まとめ

外売とは、得意先を回って書籍を販売する方法です。店舗で販売する内売とは異なるスタイルであり、かつては出版業界に限らず多くの業界で外売が主流でした。今でも会社や学校などを得意先として出版業界は外売を行っています。