本記事では季刊誌の意味について紹介します。
季刊誌とは
季刊誌とは、季節ごとに刊行される雑誌や出版物を言い、一般的には3か月毎の年4回発行されます。英語ではクォータリーマガジンと呼ばれるものです。
多くの方がイメージする雑誌は、週刊誌や月刊誌かと思います。それらと比較して季刊誌は低頻度の理由を持っています。
一つの理由は、コストの問題です。期待できる収益が少なく、刊行頻度を調整しているケースです。同様に、取材や編集チームの工数面に起因して、月刊や隔月刊を選択できないケースもあるでしょう。
専門的な雑誌の場合、内容の充実度や正確性を重視するために季刊誌として刊行されるケースがあります。ニュース性(情報鮮度の重要性)が低いテーマを扱う場合も季刊との相性が良いです。
理由が複合的なケースもあります。書店経由での販売よりも定期購読者へ直送する売り方が中心の場合、配送費割合を引き下げる狙いで、1冊あたりの分量を充実させ、高い定価設定をしているケースです。
年2回や年3回の場合も季刊誌になる?
年2回や年3回は季刊誌とは呼びません。季刊誌は年に4回、3か月ごとに刊行される出版物や雑誌を指します。年2回は年2回刊、年3回は年3回刊といった呼び方があります。
2か月に1回刊行される場合は隔月刊誌です。年に1回刊行されるものは年刊と呼びます。不定期に刊行されるものは不定期刊です。
季刊誌は季節との関係性が必要?
季刊誌は、あくまでも年に4回、季節の変わる期間単位で刊行されるものです。季刊誌には「夏号」や「冬号」などと発行時期を号名に加えるケースがありますが、季節と関係している(季節に関するテーマを扱う)必要はありません。日本では年4回刊行を季刊誌と呼びますが、海外では季刊誌と呼ばず、クウォーターマガジンと呼びます。
海外の国の中には季節が年に4回巡ってこない地域もあり、日本特有の呼び名です。
季刊誌として刊行されているものの、不定期に年4回や5回刊行されるケースもあります。あくまでも年4回刊行されるものを季刊誌と呼び、刊行サイクルに例外が含まれていても問題ありません。
季刊誌という呼び方は法的に定義されたものではないです。一定の期日ごとに刊行される出版物は法律では定期刊行物と呼びます。
有名な季刊誌の例
日本で刊行されている季刊誌の中から有名なものを以下にまとめました。
- 会社四季報
- 東京ジャーナル
- Quilts Japan
- 映画芸術
会社四季報とは東洋経済新報社が四半期ごと(3か月ごと)に刊行している企業情報誌です。すべての上場企業のデータが網羅されています。業績予想などのデータが掲載されており、企業研究や株式投資などで活用されるケースが多いです。
東京ジャーナルは日本の観光情報を世界に発信することを目的とした国際旅行誌です。年に4回刊行され、文化や食、スポーツやアニメなど幅広いテーマを取り上げています。日本の書店でも販売しており、日本人で購入する人も多いです。一部の記事については日本語が併記されています。
Quilts Japanはキルトに代表される手芸を扱った季刊誌です。3の倍数月に刊行され、手芸用品の通販サイトとも連動している点が特徴です。
映画芸術は1946年に創刊され、休刊の期間もありましたが、現在まで続いている季刊誌です。日本の伝統的な映画雑誌であり、毎年日本映画のベストテンとワーストテンを公開しています。
上記以外にも多くの出版社から季刊誌は刊行されています。雑誌の刊行サイクルとして季刊誌はメジャーな存在と言えるでしょう。
まとめ
年に4回刊行されるのが季刊誌です。ジャンルは多岐にわたり、四季とは関係なく、単に刊行のサイクルを示したものです。
