自費出版をして小説や漫画のアニメ化を目指したい方がいるかもしれません。それでは、自費出版作品からアニメ化を実現できるのでしょうか。本記事では自費出版作品がアニメ化することがあるのか、アニメ化した作品について紹介します。

自費出版とは

自費出版とは、著者自身がお金を出して出版することです。小説や漫画、詩集、エッセイなどさまざまなジャンルで自費出版が盛んに行われています。ここでの自費出版とは、出版社のサポートを受けて出版、流通するケースを中心に取り上げます。(同人誌や私家本など、流通させないものや手売りに限定された出版形態からのアニメ化についても触れます。)

自費出版作品がアニメ化することはあるの?

自費出版作品が実際にアニメ化されたケースはあります。
ここではいくつか実例を紹介しましょう。

自費出版からアニメ化した作品

魔女の旅々という作品は自費出版小説からアニメ化された事例です。著者である白石定規氏は、当初Amazonで電子書籍として自費出版しました。その後、ネット上で話題になり、最終的にはGAノベルから商業出版することに成功しました。売上は伸び、人気を集める作品となって、メディアミックスが行われました。最終的にはアニメ化を実現しています。

同人作品からアニメ化した作品

同人作品からアニメ化したケースとして有名なものはTYPE-MOONの月姫です。月姫は同人作品として2000年に発売され人気を集めました。その後は2003年にアニメ化やマンガ化を実現しています。

竜騎士07氏が同人作品として展開した「ひぐらしのなく頃に」と「うみねこのなく頃に」も話題になり、最終的にはアニメになりました。

Web小説からアニメ化した作品

最近は小説家になろうなどの小説投稿サイト(Web小説)が注目されています。個人サイトや掲示板サイトなどでもWeb小説は発表されています。

Web小説の中にはアニメ化された作品が多くあります。たとえば、ソードアート・オンラインはWeb小説として発表されていたものが商業出版として出されて、アニメ化されました。

アニメ化されるにはどうすれば良い?

アニメ化されるかどうかを左右する重要な要素は作品の人気です。原作が人気作品として認知されていれば、アニメ化される可能性は高くなります。すでに多くのファンがいて注目されている原作であれば、アニメ化することで多くの注目を集められるからです。

また、アニメ化されやすい作品の特徴としてキャラが立っているかどうかは重要になります。最近は異世界や魔法などファンタジーものの作品はアニメ化されやすい傾向にあるようです。

一つのルートとして、自費出版でしっかり売れた後、商業出版として部数を伸ばし、人気のある作品となることがスタートではないでしょうか。

アニメ化されれば売り上げも上がる?

アニメ化されれば原作が注目されるため基本的には売上が上がります。アニメの公式が原作の宣伝もしてくれるからです。ご自身でもSNSなどを利用してアニメ化作品の原作であることを積極的にアピールすることで、原作の売上アップにつながるでしょう。

アニメ化に伴う原作改変の話などもありますが、ここでは触れずとします。

アニメの自費制作は可能?

アニメを自費制作することは不可能ではありません。自費出版した作品のアニメをご自身で手掛け、注目を集められれば、原作の売上アップにつながるでしょう。

アニメを自費制作する際の費用は約100万円です。ただし、これは数分程度の短いアニメの場合になります。アニメの尺が長くなれば、その分だけ制作費が必要です。絵コンテやグラフィック、アニメーションなどの費用が安くとも数十万円かかります。それ以外にも音響効果やナレーション、その他オプション費用も含めれば、100万円を超えるケースは少なくないです。

最近のシステムやAIの発達に伴い、安価に制作できる仕組みも整いつつあります。しかし、原則は、アニメ制作会社に依頼をするのが一般的な方法といえます。動画制作・映像制作の会社の中にはアニメーションに対応する会社も多いです。

自費出版からドラマ化した作品

自費出版からドラマ化を実現した作品の事例は多くあります。たとえば、氷の華という小説は最初自費出版からスタートして、最終的にドラマになりました。天野節子氏が当時60歳で出版して、最終的にはドラマ化やマンガ化されるほどのベストセラーとなりました。

自費出版か否かは問わず、人気を集めて注目度が高まれば、多くのテレビ局が注目し、ドラマ化のオファーに繋がるでしょう。ドラマ化すれば、多くの人達に認知されるため、原作の売上アップへと繋がります。

まとめ

自費出版作品が注目を集めれば、アニメ化や映画化、ドラマ化などの可能性があります。アニメ化によって、原作の売上がさらに増すケースも少なくないです。