ご自身のラノベ(ライトノベル)原稿で自費出版を考えている方に向け、出版方法や売れるためのポイントについて解説します。

ラノベとは

ラノベとはライトノベルの略称です。明確な定義があるわけではありません。比較的気軽に読める小説を総称してラノベと呼ぶことが多いです。内容は漫画やアニメの影響を受けたものが多く、従来の小説とは異なるタッチの作品が主流とされています。基本的には少年少女向けの小説がラノベと呼ばれていると考えましょう。かつてはティーン向けにジュブナイルと呼ばれていたジャンルがあり、それがいつしかラノベという言葉に取って代わりました。

ラノベでも自費出版はできるの?

ラノベを自費出版で出すことは可能です。出版社の中には自費出版のサポートをする会社があります。出版社に申込をすれば、ラノベの自費出版をサポートしてもらえるでしょう。 当然ながら二次創作色が強く、他者と権利関連の調整が必要な作品は引き受けできない出版社が大半です。

自費出版するまでの流れ

ラノベを自費出版するまでの流れを紹介します。

相談・契約

自費出版をサポートしてくれる出版社を選びましょう。そのためには事前に資料請求・見積り・相談することが大切です。そこで具体的なサービス内容や価格について説明を受けます。納得できる条件でまとまったならば契約をしましょう。

原稿送付

出版社に原稿を送ります。出版社ごとにフォーマットが決められているケースがあるため注意しましょう。最も多いフォーマットはWordファイル形式です。手書きや特殊なファイル形式の場合、追加費用がかかる場合が多いです。

編集

原稿を送った後は出版社が編集します。サービス内容により編集の程度は異なります。 必要に応じて抜本的な書き直しを期待する場合には、多くの出版社でオプション扱いになるため、契約前に費用を確認しておきましょう。

レイアウトデザイン・装丁デザイン

表紙のデザインや本文レイアウトなどを決めていく工程です。事前に相談した段階で用紙サイズや組版の方法、装丁デザインをオーダーメイドで作成するか否かなどの条件をまとめておくケースもあります。プロが対応してくれるため、希望した条件を満たした提案を受けられるでしょう。

校正・著者校正

印刷入稿前のデータを確認し誤字脱字やレイアウト崩れなどがないか確認する工程です。校正会社による校正サービスが付随する会社もあります。 多くの自費出版サービスでは、この段階で著者の最終確認が入ります。ミスが確認できた点は修正をし、改めて校正をします。

印刷・製本

校正を終えた後、印刷所で印刷と製本を行います。出版社と提携している印刷会社で印刷・製本を進めてくれるのが一般的です。

納品・配本

完成した本が納品されるためチェックしましょう。書店への流通を依頼している場合には、取次店経由で書店に配本されます。

出版費用はどれくらい

ラノベの出版費用はページ数や本のサイズなどにより異なります。ラノベはA6サイズで作られることが多いです。ページ数は200~300ページ程度になります。たとえば、A6サイズで200ページのラノベを100冊制作する場合は30万円程度の費用がかかるでしょう。ただし、出版社によって費用は異なるため見積もりをもらうことが大切です。
(弊社の場合、A6サイズ200ページ、100部で税込み約28万円です。※流通費用込み)

費用やサポート内容の詳細は資料をご覧ください

ラノベの自費出版はリスクが高い

ラノベの自費出版はリスクが高い(在庫が残る・売り上げが上がらない)とされています。その理由を詳しく解説しましょう。

知名度が足りない

知名度のない作家の本が手に取ってもらえる可能性は低いです。特にラノベの場合は著名な作家の作品がたくさんある中で知名度のない作家の本をわざわざ読もうという人はあまりいません。ラノベ出版をして全然売れないリスクがあります。

ライバルとなる作品が多い

ラノベ出版をする際には著名な作家だけではなく、アマチュアの作家の中にもライバルはたくさんいます。最近は小説投稿サイトが流行っていて多くのアマチュアが投稿しているためです。また、電子書籍を通販サイトで販売している人もたくさんいます。ライバルが大勢いるため自分の本を読んでもらえる可能性は低いです。

ラノベの出版をするなら電子書籍は?

ラノベを売りたいならば電子書籍も一考です。その理由を簡単に紹介します。

手軽に読みやすい

電子書籍であればスマホやタブレットなど手持ちの端末で気軽に読むことができます。どこでも読むことができ、電子書籍であれば価格が安いため気軽に買えます。ラノベの読者層は若者から中年であり、電子書籍の馴染みのある人がたくさんいます。そのため、電子書籍で販売したとしても売れる可能性はあります。

赤字になりにくい

電子書籍は印刷費がかからないため、ご自身で行えば無料で出版し販売できます。たとえ売れなかったとしても大きな赤字にはなりません。電子書籍であればラノベ出版のリスクを軽減できます。

簡単に出版できる

電子書籍をご自身で出版する場合、出版社との契約手続きがありません。ご自身で電子書籍の販売サイトに登録をすれば、気軽にサイトへ掲載できます。新しい作品を書いたならば、販売サイトへ掲載し、すぐに販売できます。

ラノベを売るためのポイント

ラノベの自費出版本を売るためのポイントを紹介します。

SNSなどで宣伝をする

SNSなどで宣伝することをおすすめします。SNSであれば不特定多数の人にアピールできるからです。すでにSNSのアカウントを持っていて、多くのフォロワーを持っているならば、宣伝で知り買ってくれる人がいるかもしれません。

絵師にお願いする

ラノベはイラストが重要であり、表紙買いする人がたくさんいます。絵師(イラストレーター)によって売れ行きが大きく変わるとされています。挿絵が豊富にあるかどうかも重要なポイントになります。ラノベ出版で絵師の存在は重要なため、絵師にアプローチして表紙や挿絵を書いてもらいましょう。その際には当然報酬を支払う必要があるため、事前にきちんと報酬条件をまとめておきます。

まずは小説投稿サイトに投稿してみる

最近は「小説家になろう」や「カクヨム」といった無料で投稿できるサイトがあります。これらのサイトに投稿して読者の反応をチェックしましょう。売れる見込みがあるのであれば、自費出版をして本格的に販売してみます。小説投稿サイトでファンを獲得できれば、自費出版本を買ってくれる可能性が高まります。

まとめ

ラノベ出版はライバルがたくさんいるため、難しいジャンルといえます。費用をかけず電子書籍で販売することも一つです。小説投稿サイトに投稿して反応を見ることも一つです。本記事を参考にしてラノベ出版を成功させてください。