自費出版をする際、出版社を利用せず印刷会社に依頼する方法があります。
本記事では印刷会社に自費出版を依頼刷るケースを想定し、費用やメリデメ・印刷会社のリストをご紹介します。
自費出版をするならどこに持ち込めば良い?
自費出版をする際に持ち込みができる業種をまとめると以下の通りです。
- 出版社
- 印刷会社
- 新聞社
- 自費出版の専門会社
出版社は出版物を専門的に取り扱っている会社です。自社の出版物を販売するだけではなく、自費出版をサポートするサービスを展開している出版社もあります。
印刷会社は印刷を専門的に請け負っている会社です。印刷会社が自費出版の依頼を受け付けているケースもあります。
新聞社は自社の新聞を発行する会社ですが、自費出版のサポートを手掛けている会社もあります。他には、自費出版の依頼を専門的に請け負っている会社もあるため、チェックしてみましょう。
自費出版を印刷会社に依頼するメリット
印刷会社に自費出版を依頼する大きなメリットは製本や印刷を安くできることです。印刷会社は製本や印刷を専門的に行っている会社のため、出版社よりも安く製本を請け負ってくれます。自分で本の編集作業を行うことができるならば、印刷会社に依頼した方が安上がりです。
自費出版を印刷会社に依頼するデメリット
印刷会社はあくまでも印刷や製本の専門家であり、本の編集やデザイン、レイアウトなどを専門とはしていません。印刷会社に自費出版を依頼した場合、装丁などのデザインやレイアウトは簡単なものになりやすいです。校正には対応していないなど、本の品質が低くなる傾向にあります。またISBNの発行ができない場合もあります。これらのデメリットがある点に注意してください。
必要な費用はどれくらい?
自費出版を印刷会社に依頼する場合の費用相場はページ数や部数によって異なっています。印刷会社の費用相場は以下の通りです。
30ページ | 50ページ | 100ページ | |
100部 | 25,000円 | 37,000円 | 65,000円 |
200部 | 33,000円 | 48,000円 | 86,000円 |
300部 | 41,000円 | 60,000円 | 108,000円 |
また、出版社に依頼した場合の費用相場は以下の通りです。
40ページ | 60ページ | 80ページ | 100ページ | |
10部 | 140,000円 | 150,000円 | 160,000円 | 170,000円 |
50部 | 160,000円 | 170,000円 | 180,000円 | 190,000円 |
100部 | 180,000円 | 190,000円 | 210,000円 | 230,000円 |
200部 | 220,000円 | 230,000円 | 250,000円 | 270,000円 |
出版会社の方が費用相場は高くなっています。これは単に印刷や製本をするだけではなく、書籍の組版や流通費用が含まれるためです。
印刷方法の種類
自費出版で印刷会社を利用する際には印刷方法を選ぶ必要があります。それぞれの印刷方法の特徴を解説しましょう。
オフセット印刷
オフセット印刷とは印刷方法の中でもメジャーなタイプであり、版を作って印刷する方法です。スピーディーに印刷できて、仕上がりはキレイになります。少部数ではコストがかさみ、多量印刷ではコストを抑えることができるのも特徴です。
オンデマンド印刷
オンデマンド印刷とは版を使用せずにデータをプリンタに送って印刷する方法です。スピーディーに印刷できるのが特徴であり、版の作成が必要ないため小ロットであれば単価は安くなります。オフセット印刷と比較すると色の再現性が低く、質が悪い点はデメリットです。細かな文字がにじんでしまうケースもあります。
最新の設備ではオフセット印刷との品質差はかなり小さくなっており、違いが分からないケースも増えています。
軽オフセット印刷
オフセット印刷では金属製の版を利用するのですが、軽オフセット印刷では紙製の版を使うのが特徴です。オフセット印刷よりもコストが安くなっています。あまり品質を重視せず、とにかく安く印刷したい人におすすめです。
自費出版本ができるまでの流れ
実際に自費出版本ができるまでの流れを紹介します。
申し込み・相談
まずは自費出版をお願いする印刷会社を選びましょう。事前の相談・見積もりに対応しているところが多いです。サービス内容や信頼性などを踏まえた上で選びましょう。どこに依頼するのか決めたならば申し込みをしてください。
原稿の入稿
実際に出版してもらう本の原稿を入稿しましょう。入稿した後で校正・校閲に対応してくれるケースもあります。編集作業を引き受けてくれない場合は、自分でデザインや校正、校閲などの作業に対応しなければいけません。
印刷・製本
原稿を入稿した後は実際に印刷と製本を進めてくれます。ただし、いきなり製本をするのではなく事前にサンプル本をチェックすることが可能な会社もあります。サンプルを確認すれば、完成した本の仕上がりをイメージしやすくなります。サンプル本をチェックしてみて何か問題があれば伝えましょう。
納品
最終的に印刷・製本を終えた後は、現物を受け取ることができます。納品された本を受け取ったならば、実際に販売しましょう。納品を受けたものに問題がある場合はしっかりと伝えましょう。
自費出版は何冊から依頼できる?
自費出版を印刷会社に依頼する場合、多くで1冊から対応しています。小ロットの印刷にも対応している会社は多いです。あらかじめ必要な本の冊数を考えておきましょう。
印刷会社なら同人誌もできる
印刷会社であれば同人誌の印刷にも対応してくれます。そもそも、自費出版と同人誌の違いが何かといえば、自費出版は本のデザインや編集、流通が含まれる点です。同人誌の場合は本のレイアウトやデザインなど全て個人で賄い、印刷・製本のみを印刷会社に任せます。
自費出版でもISBNをつけず、流通をしない前提の書籍もありますが、同人誌は著者が印刷データまで作成し書店流通をしない点が特徴だと言えるでしょう。
印刷会社は印刷業務を請け負うのが本来の仕事ですが、一部会社では権利関係などを考慮し同人誌を引き受けていないケースもあるため注意しましょう。
自費出版ができる印刷会社
自費出版に対応してくれる印刷会社を紹介しましょう。
ニシダ製本印刷
格安、短納期で自費出版を依頼できる業者です。文芸書や自分史、詩集、同人誌などの自費出版に対応しています。最短3営業日で発送してくれるのが特徴です。オフセット印刷に対応しており、写真画像も高品質で仕上げることができます。原稿作成の代行や書店流通までサポートしているため、出版会社に依頼するのと遜色のないサービスを期待できるでしょう。
イシダ印刷
自費出版サービスとして「らく楽自費出版工房」というサービスを展開しています。本の企画相談から装丁デザイン、印刷、流通までワンストップで対応してくれるのが特徴です。デザイン担当者がいて、市販本のように質の高いデザインを実現できて、装丁デザイン代が別途かかることはありません。Amazonや書店への配本を依頼できるため、流通まで任せられます。
笹氣出版印刷
原稿の作成から編集までサポートしてくれます。さらに、販促や集客のためのサポートを受けることも可能です。100年を超える歴史のある老舗の会社であり、協力会社と連携しながら質の高い書籍づくりを実現してくれます。
大日印刷
高精細印刷を標準仕様としており、質の高い本を提供してくれます。自費出版など一般商業印刷を得意としており、印刷から製本までワンストップで対応してくれる業者です。自社開発のインキを利用しており、短期間で納品できます。
まとめ
自費出版を印刷会社に依頼すれば、安く製本できます。印刷会社によっては、校正やデザイン、流通なども対応してくれるケースがあって便利です。これから自費出版をするならば、印刷会社に依頼することも検討しましょう。