自費出版をしたことに後悔している人がいます。それでは、実際に自費出版をしてどんな後悔があるのでしょうか。本記事では自費出版をして後悔したことや後悔しないための方法を紹介します。

自費出版とは

自費出版とは自分でお金を出して本を作成して出版することです。本を出版するためのすべての工程を自分で行うのは難しいため、出版社や印刷会社などのサービスを利用する人が多いです。さまざまな費用がかかり苦労するのですが、最終的には自分の本を書店に並べることも不可能ではありません。ただし、自費出版したことを後悔する人もいます。

自費出版して後悔・失敗したこと

実際に自費出版をして後悔した、失敗したと感じている人はたくさんいます。具体的なケースを紹介しましょう。

出費が多かった

自費出版をするのに思っていた以上に費用がかかってしまい後悔するケースがあります。出版会社などに依頼してサポートを受ける場合は料金を支払わなければいけません。事前に見積もりをもらった上で依頼するのですが、制作過程で紙材を変えたり、デザインにこだわったりと変更があると、当初見積もりより多くの費用がかかるケースがあります。

本が売れなかった

お金を出して苦労して自費出版したけれども、本が全然売れずに後悔する人は多いです。数十部など少数だけ印刷した場合は当てはまらないでしょう。

見込みが甘く100部以上刷ったが、全然売れず手元に在庫の山ができることもあります。本が売れないと赤字で困るだけではなく、在庫の置き場所にも困ります。

思った出来・契約内容と違った

事前に相談していた内容と異なる出来だったケースや、そもそも契約内容と異なる対応をされたというケースがあります。出版社のサポートを受ける場合は、事前に相談をして納得した上で契約するものです。しかし、実際にサポートを受けてみると出版社の対応が悪くて、完成した本が自分の想像したものとかけ離れる場合があります。

騙された

悪意ある業者と契約してしまい騙されるケースがあります。絶対に売れると豪語されて契約したけれども、本が全然売れなくて赤字になる場合は少なくありません。また、酷い業者の場合は、費用を支払ったのに持ち逃げする場合があります。

自費出版をして後悔しないためには

せっかくの自費出版を後悔せずに行うためのコツを紹介します。

信用できる出版社を選ぶ

自費出版に満足できるかどうかはどの出版社に依頼するかで決まります。出版社によって、サポート内容や担当者の質などは大きく異なるため注意しましょう。事前にしっかりとリサーチすることが大切です。

直近1年間でどの程度のタイトル数を発売しているか確認することは重要です。(数が極端に少ない出版に依頼する場合は慎重に進めるべきでしょう。)時間に余裕があれば、その会社から過去に発売された書籍を購入するなどし実物を見てみましょう。

昨今ではZOOMなどを用いたテレビ会議に対応する会社も増えました。遠方の出版社に依頼する際にはテレビ会議や電話で疑問点について質問をして、具体的にどういったサポートをしてくれるのか話を聞きます。人柄も含めて信頼できそうな出版社に依頼するべきです。

契約内容をしっかり読む

自費出版について出版社と契約する場合は、事前に契約内容を隅々までチェックしましょう。少しでも疑問や不安を感じる点がある場合は、細かく質問をして回答を求めるべきです。疑問点を残してしまうと、自分に不利な内容が含まれていることに後で気がつくケースがあります。悪質な出版社もあるため、契約内容をしっかりと読み込んで問題がないか確認することが大切です。

特に自費出版でありながら本の所有権がなぜか出版社にある契約や、売上金の分配割合が極端に低い契約は注意が必要です。

(自費出版は印刷製本した本の所有権が依頼者、著者に帰属します。このため売り上げから経費を除いた数割~5割程度が著者に払われる契約が一般的です。)

自費出版本を売るためのポイント

自費出版で自分の本を多く売るためのポイントを紹介します。

広く宣伝して知ってもらう

自費出版本を買ってもらいたいならば、幅広く宣伝をすることが大切です。多くの人に自著の存在を知ってもらえば、買ってもらえる可能性が高まります。SNSを活用すれば個人でも不特定多数の人に宣伝することは可能です。また、実際にいろいろな人に読んでもらえば、口コミによって書籍が広がる可能性があります。ネット上の口コミで話題になり自費出版本が売れたというケースは実際にあります。自費出版本を売りたいならば、本の質だけではなく宣伝方法に気を配ることも意識しましょう。

自分からも本の営業をする

出版社に依頼すれば自費出版本の営業を代行してもらうことができます。しかし、費用もかかります、取引のある主要書店への営業にとどまるなど範囲も限定的です。

より本気で自分の本を売りたいと考えているならば、自分からも本の営業を積極的に行いましょう。

たとえば、本屋を直接訪れて営業活動します。該当ジャンルの担当者に書籍を紹介することで、店頭に並べてもらえるかもしれません。POPを持参することもひとつでしょう。

マナーや注文をどのように受けるかなど最低限事前に知っておくべきことがあります。出版社の担当に相談し準備した上でのぞみましょう。

また、通販サイトで自分の本を出品することも可能です。通販サイトへ個人が出品するのは珍しくありません。出版社の用意した方法だけではなく、自分から積極的に本の売り方を増やしましょう。

まとめ

自費出版をすると予想外に費用がかかったり、本があまり売れなかったりと後悔するケースがあります。しっかりと本の宣伝をして、自分でも営業することで本が売れる環境を整えましょう。業者選びも慎重に行うことで後悔しない自費出版を実現できます。