書店やスーパー、コンビニなどに並んでいる雑誌は身近な出版物です。それでは雑誌とは具体的にどういったものを指すのでしょうか。本記事では雑誌の定義や種類などについて紹介します。

雑誌とは

雑誌とは定期的に刊行される冊子形態の出版物です。一定のテーマをもとにさまざまな原稿が集め一冊の出版物になります。テーマ内で原稿に幅がある定期刊行物の冊子が雑誌の定義といえるでしょう。

雑誌の歴史

雑誌の起源とされているのは17世紀にイギリスやフランスで提供されていた書物カタログです。作家の作品リストや本の要約などが掲載されていました。日本では1867年に創刊された西洋雑誌が、日本の雑誌の原型とされています。西洋雑誌はオランダの雑誌を翻訳した内容が中心でした。

雑誌の種類

雑誌は刊行される間隔によってさまざまな種類が存在します。主な種類は以下の通りです。

  • 週刊
  • 月刊
  • 隔月刊
  • 季刊
  • 年刊

それぞれ一定の周期で発行されていきます。

雑誌のジャンル

さまざまなジャンルの雑誌が出ています。主なジャンルは以下の通りです。

  • ファッション誌
  • 教育雑誌
  • スポーツ誌
  • アニメ雑誌

それぞれ特定テーマの記事がまとめられています。

雑誌コードとは

雑誌コードとは雑誌ごとに設定されている商品番号のことです。雑誌の裏表紙には、雑誌コードとして5桁のコードと2桁の月号数が表示されています。雑誌コードを確認することで、雑誌の単品管理が可能です。

詳しくは、雑誌コードとは?見方や分類について紹介

ムック本と雑誌の違いは?

ムック本とは「magazine+book=mook」をもとにした和製英語であり、雑誌と書籍の両方の性質を持っている書籍です。たとえば、ファッション誌に付録としてムック本が付属するケースがあります。ムック本はサイズが大きくて、イラストや画像がたくさん掲載されているのが特徴です。

ムック本と雑誌の大きな違いは雑誌コードの有無です。ムック本には雑誌コードが記載されておらず、雑誌には雑誌コードが記載されています。ムック本はあくまでも雑誌ではなく書籍といえるでしょう。

発売日と発行日の違いについて

発売日とは実際に書店で本や雑誌などが発売される日を指します。一方、発行日は発売日よりも未来の日付になっているのが一般的です。発行日を発売日よりも先の日付にすることで、店頭に置かれたときに少しでも本を新鮮なものに見せることができます。発行日については明確な取り決めがないため、発売日と一致していなくても問題ありません。

雑誌は滅多に廃刊されないって本当?

雑誌を発売するには雑誌コードを取得しなければならず、雑誌コードの再取得は面倒なため、雑誌は滅多に廃刊されません。雑誌が実質廃刊の状態になったとしても休刊として発表されるのが一般的です。ただし、雑誌の更新が一定期間なければ、自動的に雑誌コードが抹消されるため、廃刊になります。

売れ残った雑誌はどうなるの?

一般的な書籍と同様に雑誌も一定期間売れなければ出版社に返品されます。ほとんどの雑誌は委託扱いで書店が販売していて、返品期限が設けられています。返品期限内であれば書店は自由に雑誌の返品が可能です。一般的には、週刊誌は45日、月刊誌は60日の返品期限となっています。

近年の売り上げと電子化への移行

雑誌の売上はピーク時から右肩下がりの状態が続いています。雑誌が廃刊されるケースが増えていて、出版業界において重要な課題となっています。近年は新しい販売形式として雑誌が電子書籍化するケースが多いです。電子書籍化することで新しい購買層の開拓を目指しています。

雑誌愛読月間について

雑誌の読者を回復させるための一環として雑誌愛読月間という取り組みが行われています。日本雑誌協会が主催していて、多くの書店、図書館、出版社などが関連したイベントを開催しています。雑誌愛読月間の期間中に雑誌の定期購読料を割引する出版社は多いです。

まとめ

雑誌は特定のテーマについて原稿を集めた定期刊行物です。さまざまなジャンルの雑誌がありますが、近年は売上が減少していて廃刊が増えています。出版業界にとって雑誌の売上回復は大きな課題といえるでしょう。