雑誌愛読月間という言葉を聞いたことはありますか?
本記事では雑誌愛読月間の内容や開催期間などについて紹介します。
雑誌愛読月間とは
雑誌愛読月間とは、日本雑誌協会が毎年7月に主催しているキャンペーンです。雑誌をもっと多くの人に読んでもらうための試みとして実施されています。雑誌の良さや面白さなどをアピールすることが大きな目的です。
出版業界では、いくつものキャンペーンやフェアが行われています。その中でも雑誌愛読月間は、前身である雑誌月間を含めると1999年からの歴史があるキャンペーンです。毎年、イメージキャラクターが決められて、さまざまな雑誌やWebサイトでキャンペーンPRが掲載されています。全国の書店や図書館などにもポスターが貼られ、電車の中吊り広告も展開されているため、知っている方は多いでしょう。
日本雑誌協会とは
日本雑誌協会とは雑誌各社が会員となっている業界団体のことです。略称は雑協、あるいはJMPAと表記されるケースもあります。
1956年に社団法人全国出版協会から独立する形で日本雑誌協会が誕生しました。当時の雑誌を主体とする出版社30社によって創立された団体です。2022年時点で正会員は80社あり、協賛会員も7社あります。
雑誌の出版事業や出版文化の発展に貢献するため、出版倫理の向上と雑誌共通の利益の擁護を目指すことが目的です。具体的な活動内容としては、雑誌に関する調査研究や関係機関との連絡・交渉・協力、機関誌および図書の刊行などがあります。
そんな日本雑誌協会の実施する活動の1つとして行われているのが雑誌愛読月間です。
雑誌愛読月間はどこで行われているの?
雑誌愛読月間は雑誌に関するキャンペーンの総称です。雑誌愛読月間の時期になると日本全国の書店や図書館などが、雑誌愛読月間に関連したイベントを行います。雑誌読者を増やすための多彩な試みが実施されており、多くの出版社や書店、図書館などが参加しています。
たとえば、電車の中吊り広告によって雑誌愛読月間の存在を知った人は多いでしょう。雑誌愛読月間の時期になると、至るところでポスターや広告を目にします。
近年は電子書籍に対応するケースも増えていて注目されています。
雑誌愛読月間の主な内容
雑誌愛読月間の内容はさまざまであり、参加している書店や図書館、出版社などがそれぞれ工夫を凝らしたイベントやキャンペーンを実施しています。たとえば、図書カードのプレゼントや定期購読の割引などです。
定期購読とは出版社と直接契約を行って雑誌を定期的に送ってもらうシステムを指します。事前に決まった期間分の購読料を先払いすると、毎月送られてくる仕組みです。雑誌愛読月間の期間中に定期購読の契約をすれば購読料が大幅に割引されます。
近年における雑誌の販売傾向
近年、出版業界は右肩下がりの状態が続いており、特に雑誌の売上減少が深刻な状況になっています。月刊誌も週刊誌も1997年が売上のピークであり、そこから2022年まで25年連続でマイナスを記録しています。特に月刊誌の中でも定期誌はほぼすべてのジャンルにおいてマイナスです。雑誌の休刊点数が創刊点数を上回っており、雑誌の総銘柄数は減少を続けています。これまでメジャーだった雑誌でさえも、ムックや不定期刊に移行しているのが現状です。
Webメディアが発達したことで、週刊誌は速報性に劣りニーズを失っています。さまざまなジャンルでWebメディアが優位になってきており、雑誌は危機的な状況を迎えています。その中で雑誌愛読月間により雑誌の売上が回復することが望まれています。
まとめ
雑誌愛読月間によって、さまざまなキャンペーンが開かれています。雑誌の売上が回復しなければ、出版業界の落ち込みは続くでしょう。今後も雑誌愛読月間は出版業界にとって重要な試みとなります。