雑誌を刊行するためには雑誌コードを取得しなければいけません。本記事では雑誌コードの意味、見方や分類について紹介します。

雑誌コードとは

雑誌コードとは、雑誌ごとに設定されている5桁の番号のことです。雑誌のバーコードのそばに雑誌コードが表記されています。書店や取次は雑誌を管理する際に、この雑誌コードを使用しています。
雑誌を単品ごとに識別するためのコードと考えましょう。雑誌コードをチェックすることで、雑誌のタイトルから発行月まで多くの情報を読み取ることができます。

雑誌コードの見方

雑誌コードの見方について詳しく紹介します。

発行形態

雑誌コードの5桁の数字のうち、最初の数字は発行形態を示しています。下記の通り、0~9までの数字によって、月刊誌や週刊誌、ムック本など発行形態を特定することが可能です。

0・1:月刊誌(隔月刊もこちら)

2・3:週刊誌(隔週刊もこちら)

4・5:コミックス

6:ムック本

7:オーディオ商品(CDがつくものなど)

8:直販誌

9:PB商品

雑誌名

雑誌コードの中間にある3桁の数字は雑誌名を示します。雑誌ごとに独自の数字が付与されていて、3桁の数字を確認するだけで雑誌名の特定が可能です。

発行区分

雑誌コードの5桁の数字のうち最後の1桁は発行区分を示します。0~9の数字によって、通常号や増刊号、別冊号などを特定することが可能です。

月刊誌の場合:奇数は通常号、偶数は増刊号

週刊誌の場合:何週目の発行日か(1週目であれば1、4週目であれば4、増刊号は6~9を使用)

発行月

5桁の雑誌コードの右に2桁の番号が付与されています。2桁の番号は雑誌の発行月や通巻番号を示すものです。たとえば、週刊誌や月刊誌であれば、01~12の数字によって発行月がわかります。コミックスであれば、0~99までの番号によって通巻を示すことが可能です。

雑誌コードの取得方法

雑誌コードを取得するためには雑誌コード管理センターを通して手続きを進めなければいけません。雑誌コードの取得は出版社単位で行います。

まず、出版社は事前に申請料を流通システム管理センターに前払いしなければいけません。次に出版社が登録申請書を雑誌コード管理センターに提出すると、流通システム管理センターへと転送されます。問題がなければ、流通システム管理センターから出版社へと登録通知書が送付されます。

申請料については出版社の雑誌の年間総売上高によって変動する仕組みです。たとえば、年間総売上高が1億円未満であれば申請料は11,000円です。ただし、雑誌コードは有効期限が3年間であり、更新の度に申請料を支払う必要があります。

また、雑誌コードは再取得するのが難しいです。そのため、雑誌が廃刊された場合でも、休刊として扱うケースがよくあります。

定期刊行物コードとは

定期刊行物コードとは定期刊行物を識別するためのコード体系です。JANコード体系に準拠して表現されています。JANコードに準拠した13桁のコードに加えて価格を表現する5桁のアドオンコードが付加されており、定期刊行物コードは全部で18桁です。

定期刊行物コードはバーコード化されていて、雑誌コードとともに雑誌に印刷されています。雑誌を流通させたいならば、雑誌コードとは別に定期刊行物コードの取得も必要です。

ISBNコードとは

ISBNコードとは書籍用のコードのことです。日本で書籍を流通させるためにはISBNコードの付与が必要になります。日本図書コード管理センターが管理していて、発行を受ければ個別の書名ごとに固有のISBNコードの表記が可能です。

ただし、実際に書籍を市販で流通させる場合には、ISBNコードに加えて書籍JANコードも表記する必要があります。書籍JANコードはいわゆるバーコードのことであり、書籍の流通に必要不可欠なものです。

まとめ

雑誌を出版するためには、雑誌を特定するためのコードが必要になります。雑誌コードや定期刊行物コードなどがあるおかげで、流通の現場でスムーズに雑誌を処理することが可能です。雑誌の出版を目指すならば、雑誌コードの取得が必要であると覚えておきましょう。