雑誌の中には増刊号と呼ばれるものがあります。また、特別号や別冊と称して販売されるものもあり、違いがよくわからない人は多いでしょう。本記事では増刊号の意味や、特別号や別冊との違いなどについて解説します。
増刊号とは
増刊号とは雑誌など定期刊行物について、定まった時以外に刊行されるものです。通常の号とは別ものとして扱われます。たとえば、スポーツ雑誌が、優勝を記念して雑誌の増刊号を発行するケースは多いです。
増刊号を出版する目的
増刊号が出版されるのは、時事ネタや季節ネタなどを取り扱うためです。定期雑誌では1週間や1ヶ月ごとに雑誌が刊行されます。そのため、次の雑誌が発売される頃には、時事ネタや季節ネタが古くなるケースが多いです。それでは旬の情報を取り逃してしまうため、臨時に増刊号が出版されることがあります。
たとえば、オリンピックで金メダルを取った選手がいた場合に増刊号が出されて特集記事が掲載されるといったケースです。スポーツの国際大会で日本が優勝したときにスポーツ雑誌で増刊号が組まれることは多いです。
また、大きな事件が起きたときに増刊号が出される場合もあります。たとえば、安倍晋三元首相が暗殺された際には、増刊号として安倍晋三元首相の歩みを振り返るような内容の雑誌が特別に刊行されたこともありました。
出版社としては旬なテーマで増刊号を出すことによって、多くの人に手に取ってもらう可能性が高くなる点は大きなメリットです。書店やコンビニなどで雑誌の増刊号が並んでいれば、つい気になって手に取ってみたくなる人は多くいるでしょう。
増刊号は読者離れを防ぐための試みとして実施されるケースもあります。マンネリ化した場合には雑誌のリニューアルという方法があります。しかし、雑誌のリニューアルにはお金と手間がかかるため、気軽に取り組めません。増刊号であれば、思い切った企画や挑戦的な編集にも取り組みやすくてk、マンネリ感を解決するのに効果があります。
特別号や別冊との違い
増刊号以外にも特別号や別冊といった形で雑誌が刊行されるケースがあります。特別号や別冊と増刊号にはどのような違いがあるのか紹介します。
特別号とは
特別号とは、増刊号と同じ意味です。表現が異なっているだけであり、どちらも時事ネタや季節ネタなどを扱うために臨時で刊行された号のことです。
たとえば、雑誌の中には「特別増刊号」という名称で出されるものもあります。他にも、増刊号/特別号や増刊号・特別号といった表現が使われるケースもあります。
増刊号や特別号といった呼称については法律で決められたわけではないため、それぞれの出版社が自由に表現を考えることが可能です。
別冊とは
別冊とは本誌に対して付属している小冊子のことです。雑誌だけではなく双書や全書などにも付録として別冊がつくケースがあります。たとえば、双書に対して牽引の役割を果たす別冊がつくケースです。付録として別冊がついてくる雑誌は多くあります。付録として本誌のテーマと関連する別冊がついていれば、興味を持つ購入者を増やす効果があります。別冊がついてきてお得であると思わせられると、売上アップを期待できるでしょう。
また、定期刊行物とは別に臨時で刊行される場合も別冊という表現が使われることがあります。この場合の別冊は、増刊号や特別号と同じものといえるでしょう。
まとめ
増刊号は主に雑誌で通常の号とは別のタイミングで臨時に刊行されるものです。スポーツの優勝特集や大きな事件などが起きたときに特集を組むために増刊号が出されることがよくあります。今後は雑誌の増刊号や特別号などに注目してみましょう。