本を出したいと考えている人の中には、写真を撮ることが好きで、一冊で良いから、写真集を世に出したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
商業出版の場合、そのカメラマンの知名度があったり、世の中のニーズがなければ、出版にこぎつける可能性は低いと思われます。
しかし、自費出版ならば、自分の好きなように、写真集を出版することができます。
この記事では、写真集の自費出版をテーマに、写真集の自費出版はどうすればできるのか、出版までの流れ、出版にかかる費用などについて解説します。
これを読めば、写真集の自費出版の概要を理解することができるでしょう。
ぜひ最後まで、ご覧いただければと思います。
写真集も自費出版できる?
写真集でも自費出版ができます。
自費出版のため、その費用を全額自己負担することになるので、金銭面で余裕がある人には向いている出版方法だと言えます。
また、あまり費用を掛けたくないという方には、電子書籍で出版するという方法もあります。
写真集を自費出版するにはどうすれば良い?
写真集を自費出版する場合は、まずは掲載したい写真を厳選してまとめおき、自費出版を扱っている出版社あるいは、印刷会社に相談をします。
その時に、複数の出版社あるいは印刷会社に見積もりをお願いしておき、一番条件が良い会社と契約するのが賢い方法でしょう。
写真集完成までの流れ
写真集が出版されるまでの工程は以下のとおりです。
申し込み
まず、出版社へ写真集を出したいという旨を相談し、写真集制作の申し込みをします。
打ち合わせ
次に打ち合わせを行います。
この時に、写真集のコンセプトはどうするか、テーマは何にするのか、実際に撮影した数々の写真を鑑みて、具体的な作品に落とし込んでいきます。
写真の提出
打ち合わせが終わると、写真集に掲載したい写真を提出します。
写真は電子データが主になりますが、出版社によってはネガフィルムでも受け付けてくれるので、そこは事前に確認しておく必要があるでしょう。
校正
次に校正に入ります。
写真集の場合でも、幾分かの文章があるので、その文章の校正を行います。
また、写真集の場合の校正では、写真のレイアウトや写真の色合いなども作業の範疇になります。
印刷・製本
校正が終わった後、印刷・製本の段階に入ります。
実際に紙に印刷し、製本します。
納品
製本が行われ、必要な部数を印刷したら、納品になります。
書店への販売ルートが確保されている場合は、書店に配本されます。
また、記念品や思い出として、知人や親戚に配ることもあるでしょう。
製本の費用はいくらになる?
写真集の自費出版の費用には、80万円~130万円程度かかるのが相場です。
自費出版の場合でも、最小100〜200冊を製本するのが一般的で、数十冊では対応していただけない場合が多いです。
しかし、小説などの文芸書の場合は、100〜200万円かかるので、写真集というジャンルは、比較的安く本を出版することができると言えるでしょう。
ただ、写真集ほど本格的ではなく、フォトブックとしてなら、1冊からでも製本が可能です。
写真集という拘りがないのであれば、フォトブックとして本を作ることもオプションとしてはあると思います。
写真集製本における注意点
写真集を自費出版する場合に気を付けなければならないことには、主に以下の2点があげられます。
撮影は解像度に注意
最初に気を付けたいことは、写真の解像度が粗くないかということです。
写真の解像度が低いと、紙に印刷した時に、写真の見栄えが悪くなります。
写真の解像度については、写真の撮影時に気を付ける必要があります。
ただ、最近のデジタルカメラは、そのほとんどが2000万画素以上あるので、まず問題になることはないでしょう。
古いカメラを使用する時には、カメラの画素に気を配る必要があると思います。
著作権や肖像権に注意
著作権や肖像権にも注意が必要です。
例えば、街中で写真を撮影した場合には、歩行者が写り込んでしまうこともあるでしょう。
そのような時に、本人の承諾もなしに、写真集として利用してしまうと肖像権のリスクがあります。
ただ、写り込んでいる人が遠く離れていて、本人だと認識できないほど、小さく写っている場合は、肖像権の侵害にはなりません。
著作権や肖像権に抵触しないためにも、人通りが多い場所は避けると良いです。
写真集はどこで販売すれば良い?
ここでは、写真集の販売ルートについて解説します。
書店に流通させる
まず考えられることは、書店を通して販売することです。
一番王道な方法ですが、知名度がない自費出版の写真集を陳列してくれる書店はそう多くはないので、書店に流通させることはなかなか難しいと考えられます。
通販で販売する
通販で販売するという方法もあります。
インターネットが進化している現在では、Amazonなどのプラットフォームを利用して通販を行うことができます。
フリーマーケットで販売をする
最後に、フリーマーケットで自費出版本を販売することがあげられます。
フリーマーケットなら、書店に営業をかける必要もなく、自分の裁量で好きなように販売することできます。
個人向けならフォトブックもおすすめ
写真集を利益目的ではなく、思い出集として残したいだけなら、フォトブックの制作を検討するのも良いでしょう。
フォトブックなら1冊から製本することができます。
自費出版は電子書籍でもできる
紙という媒体に拘りがないのであれば、電子書籍として自費出版することも検討できます。
Kindleの様な電子書籍なら、紙の印刷代や出版社を通した時の費用がかからず、リーズナブルに写真集を出版することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、写真集の自費出版について触れてきました。
この記事でのポイントを整理すると以下の通りです。
- 写真集の自費出版を行ってくれる出版社はある。
- 写真集の自費出版をしたければ、まずは出版社に相談する。
- 写真集の自費出版には、80万円~130万円前後の費用がかかる。
- 写真集を自費出版する時には、著作権や肖像権などに触れないように細心の注意を払う。