自費出版の書籍を販売する方法として通販があります。他の販売方法と比較してどんなメリットがあるのか気になる方は多いのではないでしょうか。本記事では自費出版書籍を通販で流通させる方法や注意点などについて紹介します。

自費出版書籍の販売方法

自費出版の書籍を販売する方法は主に以下の通りです。

  • 書店
  • ネット書店
  • 雑貨店等経由販売
  • ネット通販(ご自身でECショップ運営)
  • 手売り(即売会やセミナー等で配布)
  • 他商品とのセット販売

書店に流通させるのは、最もメジャーな販売方法です。また、最近はネット書店上で販売する方法も主流になっています。

雑貨店等を経由して販売してもらうことも可能です。書店以外でも書籍を扱っているお店であれば、棚に並べてもらえる可能性はあります。

自分でECショップを運営して、自費出版書籍を販売することも可能です。あるいは、即売会やセミナー等に参加して、自身で直接配布するという方法もあります。

他商品とセットにして自費出版書籍を販売することも可能です。この場合は、他商品と関連性のある内容の書籍であれば、セット販売は自然に行なえます。

通信販売を始めるには?

自費出版本を通信販売するための方法を紹介します。

ネット書店に取り扱いしてもらう

ネット書店に自費出版本を取り扱ってもらう方法があります。たとえば、Amazonや楽天ブックス、紀伊国屋ウェブストアなどです。ただし、個人で依頼しても卸すことはできないため、取次を経由させる必要があります。出版社に依頼して自費出版を進めている場合は、ネット書店への流通を対応している可能性があります。

(楽天ブックス等のネット書店は実店舗書店と同様の商流を辿るため、日販等の取次を通す必要があります。)

Amazonに限り、出版社がAmazonと直接契約している場合、取次を通さない流通経路になる場合があります。また個人で印刷製本した書籍でもJANコードが付記されており、Amazonとのe託の契約が整えば、卸すことが可能な場合があります。

ご自身でネット通販を行う

楽天市場やヤフーショッピングなどを利用して自身でネット通販により自費出版本を販売できます。BASEなどECカートサービスを利用すれば、ネット通販のシステムを簡単に整えることが可能です。

自費出版本をネット通販(ECモール)で販売するメリット

ネット通販により自費出版本を販売するメリットを紹介します。

販売ルートを広くできる

実際の書店での販売に加えてネット上でも販売することで販売ルートを広くできる点がメリットです。ネット通販による販売は、世界中にいる人達を対象に販売できます。顧客候補が実店舗よりも多いため、書店よりも本が売れやすいです。

通販サイトで宣伝してもらえる

ネット通販のサイトで販売できれば、サイト内で宣伝してもらえる点もメリットです。販売サイトはさまざまな形で商品の宣伝を行っています。「売上ランキング」や「あなたにおすすめの商品」などで自費出版本が表示されれば、より多くの人に注目されるでしょう。

値段を自由にできる

ネットサイトに自分で出品する場合は、値段設定を自由にできます。安くすれば多くの人が気軽に購入できるでしょう。一方、値段を高くすれば、売れたときに多くの利益を得られます。

ただし、再販制度には注意しましょう。再販制度とは出版社の決めた販売価格をお店側が変更できないという制度です。出版社に依頼して自費出版本を作成する場合、再販制度により価格設定に制限が設けられる場合があるため気をつけましょう。

自費出版本をネット通販(ECモール)で販売するデメリット

自費出版本をネット通販で販売することのデメリットを紹介します。

POPで販促ができない

書店のようにPOPなどを活用して目立たせる工夫ができません。出品したとしても、他の多くの商品の中に埋もれてしまう可能性があります。広告を活用するなど販促方法を工夫しなければいけません。

在庫管理が煩雑

自身で通販する場合、在庫管理を自身で行う必要があります。保管場所も用意しなければいけません。在庫管理に慣れていないと作業が難しく苦労するケースがあります。

(アマゾンフルフィルメントに代表される在庫管理・配送代行サービスを利用することで、作業負担を軽減できますが、費用負担が増します。)

在庫が不要のプリント・オン・デマンド販売

Amazonではプリント・オン・デマンドによる販売に対応しています。プリント・オン・デマンド販売とは、注文を受けてから本の印刷をすることです。実際に購入者が現れてから印刷するため、在庫を抱える心配がありません。

おすすめのネット通販サイト

自費出版本の販売ができるおすすめのネット通販サイトは以下の通りです。

  • 楽天市場
  • ヤフーショッピング
  • Amazon

楽天市場は多くの方がネットショップを開業しています。楽天会員のID数は1億3,000万を突破しており、多くの集客力を期待できるのがメリットです。販売ノウハウなどのサポートを受けることができ、販促ツールも充実しています。

ヤフーショッピングは0円でネットショップを開業できるのが魅力です。初期費用や毎月の固定費、売上のロイヤリティなどはかかりません。ヤフーの各サービスやグループ企業など多くの方がヤフーのサービスを利用していて、大きな集客力を期待できます。

ネット通販の大手であるAmazonに出店することが可能です。たくさんの人が利用しており、大勢の人達に向けて本を販売できます。登録は比較的簡単であり、入金までのサイクルが早い点がメリットです。

出版社によっては通販までサポート

出版社に自費出版のサポートを依頼する場合は、オプションとしてAmazonなど通販サイトへの出品に対応してくれるケースがあります。ネット通販で自費出版本の販売をしたいならば、出版社がサポートしてくれるか確認しておきましょう。

まとめ

自費出版本の販路を拡大したいならば、ネット通販での流通を検討してみましょう。ネット通販で販売することで、より多くの人に注目してもらえます。自費出版本の売上を上げたいならば、ネット通販での販売はおすすめです。