自費出版で文庫本を作ることができますが、作るための費用や注意点など気になる方は多いでしょう。本記事では自費出版で文庫本を作るための方法や費用、文庫の規格などを紹介します。

文庫本とは?用紙サイズやQ数、文字数など

文庫本とはA6判サイズの本のことです。A6判とは「148×105mm」のサイズのことであり、ポケットに入る程度の大きさをしています。

文庫本のQ数は12Q程度が一般的です。ただし、実際には文庫本によって文字のサイズは異なっているケースがあります。(12Qの文字の高さは3mmです。)

文庫本の1ページあたりの文字数に決まりはありません。余白の大きさや文字のサイズによって文字数は異なります。目安としては500文字から700文字程度です。

文庫本作成の費用、最小冊数

文庫本を作成する際の費用は編集の有無、ページ数や印刷部数、カラーかモノクロかなどの条件によって大きく変わります。

目安としては、一般的な自費出版の場合、モノクロ100ページの文庫本を100部印刷する場合で30万円程度かかるでしょう。ただし、出版社のサポート内容などにより費用は大きく変動します。

最少冊数は1冊から対応している出版社も多くありますが、1冊の場合と10冊の場合ではほぼ料金に違いはありません。

文庫サイズ時の注意点

文庫サイズの本は一般的な本とはサイズが小さいためにさまざまな注意点があります。

紙面が狭いため、余白は少なく、文字も小さくなり、行間が狭いです。文庫本は読みにくくなる点を納得した上で出版しましょう。目の悪い人や高齢者などには文庫本は読みにくい本として認識されています。

また文庫本は書店へ流通させる際、文庫棚に陳列されます。文庫に弱い出版社から出版する場合には、陳列されずらい場合があります。

※出版社単位で棚を分ける書店があり、文庫に弱い出版社の場合、専用の棚が設置されていない場合があります。

自費出版の文庫本に帯はつけられる?

自費出版で文庫本を出す際に帯をつけることは可能です。帯は必ずつけなければいけないものではありません。帯をつけることのメリットを把握した上で考えましょう。

文庫本に限らず多くの本には帯がつけられています。帯は発売後に変更しやすいこともあり、増刷時に人気の書籍であることをうたうなど、販促機能を担うことができます。

著名人の顔写真と名前を記載し「◯◯絶賛」というフレーズが書かれていれば、注目する人は多くなるでしょう。短いキャッチフレーズで本の内容を伝え、読んでみたいと思わせることができると良いでしょう。

自費出版本の場合も初版から帯をつけることや増刷時につけることができます。

推薦文を書いてくださる方を探したり、魅力的なキャッチフレーズなどを考えて、宣伝効果の高い帯をつけられれば、本の売上がアップする可能性があります。

自費出版の文庫本に挿絵は入れられる?

自費出版で文庫本を出す際には挿絵を入れることが可能です。挿絵のデザインを著者ご自身が作成することも、出版社にイラストレーターを手配してもらい描いてもらうことも可能です。

挿絵とは本文中に印刷されている絵や図板、写真などを指します。たとえば、小説を自費出版本として出す際には、物語の雰囲気にあった挿絵を挿入することで、没入感を高めることができるでしょう。

挿絵を用意するためには、自分で絵を描くか、イラストレーターに発注する必要があります。他者へ依頼する場合には、イラストのテイストや希望する絵についての詳細をまとめておくと良いでしょう。アバウトな依頼になるほど、希望とのズレが起きやすくなります。

小説などで原稿を読んでもらい、ストーリーに合わせて絵を描いてもらうといった依頼方法もありますが、作業時間が長くなる分、外注費用が高額になる点に注意しましょう。

文庫本の場合、ページ数に上限はある?

文庫本のページ数の上限は出版社によって異なります。多くの場合、800ページ程度を上限にしています。

ただし、800ページ近い文庫本はぶ厚すぎて持ちにくく読みにくくなります。文庫本は持ちやすくて読みやすいのがメリットですから読者視点を大切に考えましょう。

一般的な文庫本のページ数は約200ページです。ページ数が200を大幅に超えるようであれば、上下巻で分けることも考えましょう。本の分量が多い場合には文庫本にこだわるのではなくて、本のサイズを大きくすることも検討してください。

自費出版の文庫本を本屋で売ることはできる?

自費出版で作った文庫本を本屋に並べることは、出版社に依頼すれば可能です。自費出版のサポートをしてくれる出版社の中には、本屋への流通までサポートしてくれるところがあります。

また、自分で本屋に直接持ち込んで、自費出版本を置いてもらえないか交渉することも可能です。ただし、直接本屋に営業をかけたとしても、成功する可能性は低いでしょう。

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まとめ

小さいサイズの自費出版本を出したいならば文庫本サイズを選びましょう。文庫本サイズの本は持ち運びやすく読みやすい点が大きなアピールポイントになります。文庫本で自費出版する際には本記事を参考にしてください。