自分で本を出版してみたいと考える方は多いでしょう。しかし、どのようにすればいいのか方法がわからずに悩んでいる人がいるかもしれません。本記事では自分で本を出版する方法を紹介します。

自分で本を出版する方法

自分で本を出版するための方法のいくつかを説明します。

出版社を利用する

出版社の自費出版サービスを利用し出版します。自費出版であれば、誰でも自分の本を出版することが可能です。ただし、すべての費用を自分で負担することになるため、多くの費用がかかります。本が売れなければ赤字になる点に注意しなければいけません。

電子出版

Kindleなどで電子書籍を販売するという方法があります。電子出版の場合は在庫を抱える必要がない点が大きなメリットです。電子書籍の販売サイトに個人が登録することは可能であり、多くの人が電子出版で本を出しています。

自作書籍の販売

Wordなどで本文を作成して、印刷会社に印刷製本を依頼すれば自作書籍を作れます。作った本は自分で運営するECサイトなどで販売可能です。書店と交渉して本を並べてもらう必要はなく、自身の店舗で販売できます。ただし、本を流通にのせたいならば、自身でISBNコードの取得などが必要です。

商業出版

商業出版とは出版社に応募・原稿持ち込みをして、出版社が費用を出して出版する方法です。商業目的による出版であり、企画が通るのは難しいとされています。ただし、出版にかかる費用はすべて出版社が負担し、本が売れるために積極的に販促活動をしてくれるのがメリットです。

全て自分自身で書店流通までできるか?

結論としては可能です。

ただし、書籍JANコードの発行手数料や3年ごとの更新費用がかかること、倉庫保管の負担などを考えると、流通部分だけ外注した方が安価に収まるため、全てご自身で行うケースは稀です。

出版社を利用する方法

出版社を利用する方法について詳しい流れを紹介します。

出版の流れ

出版を行うための流れについて、各ステップを詳しく解説しましょう。

出版社に相談

自費出版をしたいならば、出版社に依頼するのが一般的です。多くの出版社が自費出版のサポートに対応しています。相談は無料で受け付けてくれるところが多いため、気軽に相談しましょう。

打ち合わせ・契約

出版社と相談をして、具体的な条件や計画について打ち合わせを行います。条件に納得できたならば契約しましょう。契約すれば、出版社から全面的にサポートを受けられます。

入稿

指定された形式で原稿を入稿しましょう。原稿はWordのファイルなどを渡すのが一般的です。手書きの原稿も受け付けてくれるケースがあります。

デザイン・校正

原稿の内容に誤りがないか確認し、本文や表紙のデザイン作成、校正作業にはいります。出版社に自費出版を依頼すれば、プロが担当してくれます。何度か確認し問題なければ、データが完成します。

印刷・製本

完成した原稿を印刷して製本します。出版社がすべての手配をしてくれるため納本を待ちましょう。事前に指定したサイズや紙の種類で印刷・製本の作業を進めてくれます。

納本・出版

製本された本が納品されれば、自費出版本の完成です。出版社が流通や販売までサポートしてくれるケースがあります。自分の好きな方法で本を販売しましょう。

自費出版サービスの費用

自費出版にかかる費用は条件によって大きく異なります。基本的に本のページ数や印刷部数によって変動するものです。たとえば、100ページ100部で自費出版する場合は、20万円程度かかります。

クラウドファンディングによって、自費出版の費用を調達することも可能です。魅力的な企画を提案し、賛同してくれた人から出資を受けられます。何らかのリターンを出資者に与える必要があるため注意しましょう。

電子出版の方法

電子出版をするための方法を紹介します。

アップロードの流れ

電子出版でアップロードまでの流れを解説します。

サイトの登録

電子書籍を販売するサイトに登録しましょう。KindleであればAmazonのアカウントを用意して、KDPというサービスに登録すれば、Kindle出版できるようになります。

ファイル形式の変更

それぞれの電子出版サイトの指定したファイル形式に変更しましょう。たとえば、Kindleの場合はmobiファイルが必要です。変換ソフトを活用することで、ファイル形式を変更できます。手書き原稿の場合はスキャンが必要です。

出版手続き

電子出版するためにはタイトルや表紙の設定などが必要です。タイトルや著書名は後で大幅な変更ができない場合があります。そのため、慎重に設定することが大切です。

アップロード

電子出版サイトにファイルをアップロードしましょう。出版する前に審査が行われます。サイトのルールにしたがって作成していれば、審査は問題なく通るでしょう。

電子出版の費用

電子出版はアップロードファイルの準備、公開までの手続きをご自身で行える場合にはほぼ費用はかかりません。売れた冊数に応じた販売手数料が発生するケース大半です。紙の本とは違い印刷費用などはかからず、出版費用はかなり抑えられるのがメリットです。

商業出版の方法

商業出版するための方法を解説します。

商業出版の流れ

商業出版は出版社に出版企画書を送り、企画が通れば出版できるようになります。出版企画書の内容が重要です。上手く担当者を説得して納得してもらえれば、商業出版を実現できます。

出版企画書の作り方

商業出版で重要な出版企画書の作り方を解説します。

タイトル

タイトルはインパクトのあるものにしましょう。内容をイメージできることも重要です。

プロフィール

自己の経歴をわかりやすく記載しましょう。思わず目を引くような内容にすることで、本の売上アップにつながります。

概要

作品のコンセプトやジャンル、ページ数などを記載しましょう。あらすじではなく、書籍としての基本的な情報をまとめます。

ターゲット層

誰をターゲットにするのかターゲット層を決めることは大切です。たとえば、若者世代や団塊ジュニア世代、高年層などターゲットとする世代を決めます。

目次

章ごとのタイトルを記載しましょう。また、各章の内容を簡潔にまとめて箇条書きにしておくと、本の内容がわかりやすいです。

サンプル原稿

実際に書いた原稿を抜粋してサンプルとして提出します。自分が自信のある部分について、いくつかピックアップしましょう。

その他希望について

価格や部数、印税などについて希望があれば記載します。過去に実績があり、希望条件と合わなければ断る前提の場合には、設けると良いでしょう。

まとめ

自分で本を出版するには自費出版や商業出版、電子出版などさまざまな方法があります。自分のやりやすい方法を選びましょう。