自費出版するならば費用が気になるものです。できるだけ費用を抑えたい方は、最安値で自費出版できる方法が知りたいでしょう。本記事では自費出版の最安値や安く出版する方法を紹介します。

自費出版の費用

自費出版するのにどの程度の費用がかかるのか、相場や内訳を紹介します。

費用の相場

自費出版にかかる費用は、印刷費用(ページ数や印刷部数)で大きく上下します。また、同じ条件でも出版社によって費用が異なるケースが多いです。

目安としては、160~200ページ程度の本を1,000部作成するのにかかる費用は下記になります。

安価な出版社の場合:50万円~70万円

平均的な価格の場合:100万円~130万円

高い価格帯の場合:250万円~400万円

安いから低品質で、高いから高品質という訳ではありません。また小規模な出版社ほど安く、大手ほど高いという訳でもありません。

費用の内訳

自費出版の費用にはさまざまな項目が含まれます。自費出版の費用の項目について、主なものを以下にまとめました。

  • 執筆
  • 校正・校閲
  • 編集
  • デザイン・装丁
  • 印刷・製本
  • 流通

費用は出版社にどこまで依頼するかで変化します。

自費出版の最安値

自費出版を最安値で実現するための方法を紹介します。

最安値は無料

自費出版の最安値は無料です。

ご自身で執筆した原稿を印刷用データとして準備します。

そのデータをAmazon PODで販売する場合、ペーパーバック(カバーのつかない紙の本)を無料で出版でき、アマゾン内で販売可能になります。

印税は販売額の10%です。PODとは注文が入ってから都度印刷する方式で、在庫という考え方がない点が特徴です。

ほかに電子出版という方法もあります。電子書籍としてデータを作成し、ネット上で配信して販売する方法です。印刷費用がかからず、電子書籍の販売サイトの登録料や手数料などを負担するだけで本を販売できます。

Amazon POD

Amazon PODとは受注生産で書籍を1冊から印刷・出荷できるサービスです。必要な数だけ発注すれば出版できるシステムであり、在庫を抱える心配はありません。ただし、個人で直接登録することはできず、出版社か取次店に仲介してもらう必要があります。Amazon PODの初期費用は0円ですが、売れた際には印刷費と販売価格の40%が手数料としてかかる点に注意しましょう。

電子書籍

電子書籍で出版する場合は、印刷費用がかかりませんが、電子書籍配信サービスごとに指定のファイル形式でデータを準備する必要があります。

代行業者や出版社に依頼する場合は、データ作成の費用がかかります。安価な業者の場合、数千円程度の費用負担です。

データ作成だけでなく、Kindleなどでの販売まで代行してくれるサービスもあります。電子書籍の代行販売サービスを利用するだけであれば、紙の本よりも費用はかなりお得です。

自力で電子書籍のファイルを作成して登録をする場合は初期費用がかかりません。最安値で自費出版したいならば、電子書籍を選択肢に入れましょう。

費用が安い出版社

出版社の中には紙の書籍の出版サービスを安価に提供しているところがあります。費用が安い出版社を以下にまとめました。

出版社名料金
青山ライフ出版434,500円(100冊、97~144ページ、流通販売サポートなし)
583,000円(200冊、97~144ページ、書店流通プラン)
自費出版の会369,800円(自伝書、四六版、120ページ、100部)
1,029,800円(小説、四六版、240ページ、500部、書店配本)
書籍づくり本舗(当サイト)225,896円(自伝書、四六版、140ページ、100部、Amazon販売)
490,950円(小説、四六版、240ページ、500部、書店配本)

費用の安い出版社の費用をまとめました。細かな条件が変わると、料金も変わるため注意しましょう。昨今の紙代高騰もあり費用に変更があるかもしれません。必ず最新の見積もりをもらってください。

書籍づくり本舗のお見積りは無料です。こちらからどうぞ。

費用を抑えて出版するには?

費用を抑えて自費出版するためのポイントを紹介します。

執筆、編集費用を抑える

費用を抑えたいならば、ご自身で執筆し、ご自身で編集不要な状態まで原稿を仕上げましょう。大半の出版社は編集不要な原稿をWordファイル形式で送ることが費用を抑えるポイントになります。

完全データ入稿

完全データ入稿とは、本文レイアウトが済んでおり、印刷用データになった状態を指します。一般的にInDesignというソフトで作業し作成したデータです。(Wordで用紙サイズなどを調整したデータでも印刷できないことはないですが、かなり品質が下がります。)

完全データ入稿は、上記の通り作業の一部に専門ツールを使用します。ソフトを持っていない場合や操作経験がない場合には、出版社や業者に任せることが望ましいでしょう。

印刷費用を抑える

ページ数を削ることで費用を抑えることができます。具体的には用紙サイズを一回り大きくするなどし、ページ数を抑えることが可能です。

ほかに、用紙を安価なものを選択する、カラー印刷ではなくモノクロ印刷を選択することが挙げられます。

上製本よりも並製本が安く、カバーや帯、スリップなどを付けないことで費用は下げられます。

印刷方法は出版社の意見を確認しましょう。少部数はオンデマンド印刷が安く、部数が多い場合にはオフセット印刷が安くなります。

オンデマンド印刷とはデジタル印刷機を用いた印刷方法であり、必要な分だけ印刷する方法です。版を使わずに印刷する方法であり、製版・刷版の工程を省けるため少部数の場合は費用を節約できます。

流通費用を抑える

書店等へ流通させる冊数が少ないほど、費用を抑えることができます。

広く書店へ配本するのではなく、注文を受けた書店のみに配本することで費用を抑えることができます。

ただし、流通数が減ると売り上げも減る傾向にあるため、やみくもに減らす選択が良いかは考えものです。

まとめ

自費出版の費用を安くしたいならば、PODサービスを利用するか、電子出版をすることで費用を抑えられます。また、出版社の中には安値で自費出版に対応しているサービスがあるためチェックしましょう。工夫次第で自費出版の費用を抑えることは可能です。