本と一口に言っても、さまざまなジャンルがあります。
小説、自伝、漫画、ノンフィクションなどがあげられますが、今回注目したいジャンルは絵本です。
絵本と言うと、子供向けと考える方も多いと思いますが、最近では大人が読んでも含蓄のある作品が数多く出版されています。ここでは、絵本を出版するにはどのくらいの費用がかかるのか、出版する方法にはどんな方法があるのかなどを解説していきます。
この記事を読めば、絵本出版の概要を理解することができるでしょう。ぜひ最後までご覧いただければと思います。
自費出版の費用はいくら?
本を自費出版する時の相場は100〜200万円程度です。
文庫本なのかハードカバーなのか、何冊発行するかなど、さまざまなオプションがあり、出版する条件によっても異なりますが、概ね100〜200万円程度です。
(弊社の場合、費用30万円程度のご相談を多くいただいています。)
カラーの上製本(ハードカバー)の料金や仕様等は無料資料内に詳しい記載がございます。
こちらの資料請求ページより、お受け取り・ご覧ください。メールで即時お送りいたします。
絵本を自費出版する場合も費用は同じ?
絵本を出版する場合は、出版する条件にもよりますが、だいたい15〜80万円前後になります。
絵本はカラー印刷が基本であり、またハードカバーのものが多いので、小説などの出版よりも高くなりそうですが、小説と比較するとページ数が少なかったり、印刷する分量が少ないので、小説よりも案外安く済みます。
(弊社の場合、ハードカバーのオフセット印刷フルカラーで100部33万円+税、500部53万円+税です。)
自費出版の費用を抑えるには
絵本を自費出版する時に、費用を安く済ませる方法は以下の通りです。
判型を小さくする、一般的な判サイズにする
第一に、判型を小さくすることがあげられます。B5判程度に小さくすると、かかるコストも安く済みます。
上製本は特殊サイズでの製本がやや高くなるため、A5判、B5判のほか、正方形など多く流通している判サイズに合わせることも費用を抑える効果があります。
ページ数を減らす
次に検討する項目として、ページ数を減らすことがあげられます。
絵本の場合、大きな絵と少ない文書というスタイルが基本なので、ストーリーをコンパクトにまとめることができれば、ページ数を減らすことに繋がります。
ただし、印刷は4または8の倍数ページ単位(16/20/24/28/32)で印刷するため、24ページだったものを23ページに減らしても費用は通常変わりません。
部数を減らす
部数を減らすことも、出版コストを下げるために検討すべき項目です。
実際にどの程度売れそうなのか、よく考え発行部数を決めましょう。
初版を発行して評判が良く、売れ行きが良ければ、増刷を考える方法もありますが小ロットで印刷製本すると1部あたりコストが高くなります。
少ない部数を流通させて、市場の様子を伺う方法と1部あたりコストを下げて損益分岐点を下げる点のどちらを重視するかは難しい観点です。
(特にハードカバーは、少ロットにすると1部あたりコストが跳ね上がるため、小説などと比較し判断が難しいです。)
その他の変更点
出版する時のコストを下げるためのその他の検討項目として、カラー印刷ではなくモノクロにしたり、絵本では定番のハードカバーをやめたりといった方法があげられます。
モノクロ・並製本の絵本は珍しいですが、その分販売時の定価を引き下げることが可能になるため一考の価値はあるでしょう。
クラウドファンディングによる資金調達
絵本を出版する費用を作るために、クラウドファンディングを利用することも考えられます。
クラウドファンディングとは、インターネット上で、プロジェクトに対して資金を募り、費用を調達する仕組みのことです。
最近では、「クラファン」と略して呼称されることが多いです。
クラファンのプロジェクトというと、高尚なことでないと対象にならないと思われる方も多いかもしれませんが、絵本を制作することも立派なプロジェクトとして認められます。クラファンで資金を調達する方法は、それほど複雑ではないので、誰でも実施できます。
絵本を無料で出版する方法
ここでは、無料で絵本を出版する方法について解説します。
コンクールなどに応募する
昨今は本当に多くの絵本コンクールが開催されているので、一つ作品ができあがれば、多くのコンテストに出展できます。
もし、多数のコンテストに応募し、何かしらの賞に入賞できれば、それがきっかけとなり、絵本を出版できる場合もあるでしょう。
※複数の賞への応募を禁止している主催者もあります。
電子書籍で出版をする
次に無料で絵本を出版する方法として、電子書籍で出版することが考えられます。
例えば、Kindleのダイレクト・パブリッシングでは、無料で電子書籍を出版することが簡単にできます。
絵本ができるまでの流れ
ここでは、絵本の制作工程について解説します。
相談・見積もり
まず、絵本の題材や、企画を出版社に持ち込み、どんな絵本を出版したいのか、イメージを伝えましょう。
原稿ができあがっているのが理想的ですが、そこまで詳細が決まっていなくても、基本的な構想があれば、そこから、出版社と具体的な内容に煮詰めることも可能です。
そして、見積もりを出してもらいましょう。
出版社によっては、インターネットのホームページから、条件を設定すると大まかな見積もりを概算してくれるサービスもあるので、ぜひご利用ください。
当サイトでも絵本の出版料金表を公開しています。こちらの料金ページをご参考にしてください。
入稿
見積もりが終わり、その内容で納得できれば、契約に入ります。
契約が締結されたら、原稿を出版社に送り、絵本の内容を共有しましょう。
校正
入稿された後は、出版社で文章に誤字脱字、文章表現の仕方などが適切かどうか校正されます。
原稿の内容によっては、この段階で著者に修正の必要がないか確認されます。
印刷・出版
校正が終わった後は、実際に紙に印刷し、出版され、書店への配本を希望する方は、書店に絵本が並ぶことになります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、絵本の出版方法や、出版にかかる費用などについて解説してきました。
この記事のポイントを整理すると以下の通りです。
- 絵本を出版する場合は、出版する条件にもよりますが、だいたい15〜80万円前後。
- 絵本を自費出版する時に費用を抑えるためには、ページ数を減らしたり、判型を小さくする、並製本を選択することがあげられる。
- 絵本を低費用で出版したいのであれば、電子書籍として世に出すこともできる。