自費出版本を作る際にはどこで販売するか悩む人が多いでしょう。そんな方におすすめな方法が即売会です。即売会に出品することで多くの人に自費出版本を販売するチャンスが生まれます。本記事では即売会で自費出版本を販売する方法を解説しましょう。

即売会とは

即売会とは自分の商品や作品を展示して販売するイベントのことです。イベント施設などを貸し切り、多くの人が参加して商品を出品します。ただし、即売会にはさまざまなタイプのものがあり、出品されている作品の種類も幅広いです。そのため、ご自身の作品と即売会のジャンルがあったものを選ぶことが重要になります。

即売会を利用するメリット

即売会では来場者に直接自分の作品の魅力を伝えることができます。本の内容をアピールして、興味を持ってもらえればその場で買ってもらえる可能性があります。

また、即売会は申し込めば誰でも自由に参加(抽選のケースもありますが)できます。大きな規模の即売会であれば、多数の来場者がいるため、参加すれば不特定多数の人に自費出版本を購入してもらえるチャンスがあると言えるでしょう。

即売会は誰でも参加できるの?

基本的には即売会に申し込むことで誰でも参加できます。ただし、人気の高い即売会の場合は応募しても抽選で落ちてしまうケースがあるため注意しましょう。また、大規模なイベントの多くは出展が有料です。料金について事前に確認しましょう。

ジャンルに決まりはあるの?

即売会により異なります。漫画作品のみ、指定アニメの二次創作のみといった指定がある即売会も多いです。

規模の大きな即売会は同人誌を中心とした開催が多いため、文芸書の即売会・歴史書の即売といったようにジャンル指定の小規模な即売会を探すこともひとつです。

自費出版本の作り方

自費出版本を作る際には出版社に依頼します。出版社に頼み、編集・レイアウトから校正・校閲、印刷・製本まで任せます。自費出版本を作成するための工程をトータルサポートしてくれる出版社が多いです。

同人誌と自費出版本の違いをご質問いただくことも多いため補足します。

一般的には、同人誌は執筆から印刷用データの作成までご自身で行い、さらには印刷製本会社への入稿や完成書籍の管理までも著者自身が行うことを指します。

自費出版は、著者が考えた企画を、著者が執筆するか編集者が代筆し、以降の組版やデザイン、印刷製本・流通の工程を出版社が代わりに行うことを指します。

費用負担が著者本人であり、本の所有権も著者である点は同一ですが、制作過程に違いがあります。

自費出版本の作成の流れ

  1. 打ち合わせ・契約
  2. 入稿
  3. 編集
  4. レイアウト・デザイン
  5. 校正
  6. 印刷・製本
  7. 納本

納本までの期間は出版社ごとに異なり、3か月~9か月程度の期間が目安です。費用については、ページ数や発行部数、本のサイズなどによって大きく変わります。たとえば、200ページ程度の文庫本の小説を100部印刷してもらうならば、30万~40万程度で対応してもらえるでしょう。カラーページを含む場合やハードカバー書籍などは費用が高くなりやすいです。

自費出版本と同人誌の違い

同人誌とは自分ですべての工程を進めて本を作成し、販売することです。自費出版本の場合は、出版社に依頼して作成します。

同人誌の場合は即売会に参加して直接販売することが一般的です。一方、自費出版の場合は書店やECサイトなどさまざまな場所で販売されています。

自費出版本が出品可能な即売会

自費出版本を出品できる即売会を紹介します。

コミックマーケット(コミケ)

コミックマーケットは、日本で一番大きな規模の即売会です。コミケという名の通り、漫画やアニメ関連の出品で賑わっています。ただし、実際にはコミケに出品されるジャンルは幅広く、どのようなジャンルの自費出版本でも販売できるでしょう。ただし、参加希望者がたくさんいるため、応募しても落選するケースが多い点と、販売数はさほど伸びない点に注意しましょう。

コミティア

コミティアとは東京で年に4回開催される同人誌即売会です。扱っているジャンルは多岐に渡り、漫画だけではなくイラストや小説、評論、エッセイなどの販売もできます。申込数が増えているため、抽選により参加できるかが決まるため注意しましょう。

文学フリマ

文学フリマとは小説から評論、研究書、ノンフィクションまで多彩なジャンルの自費出版本を販売できる即売会です。全国各地で開催されており、年に複数回開催されています。文学フリマという名称ですが、写真集や絵本、漫画などの販売もあるのが特徴です。人気を集めており、出展希望者が増加しているため、落選が出ることもあります。

即売会への応募の仕方

即売会に応募したいならば、まずイベントのウェブサイトをチェックしましょう。応募や参加の条件などが記載されています。パンフレットなど資料が用意されている場合もあるため、資料請求しておくと良いでしょう。

多くの即売会はオンラインで応募できます。郵送での申込に対応している即売会も多いです。必要情報を記入した上で応募しましょう。事前に参加費用の支払いをしなければいけないケースもあります。

応募が募集枠数を超えた場合は抽選が行われることが多いです。抽選結果が通知されて落選した場合は参加できません。

本が残ってしまったらどうすれば良い?

即売会で本が完売することは稀です。自身が著名人でない限りは基本的に売れ残ると考えましょう。売れ残った自費出版本は次回の即売会で売るために保管しておくと良いです。あるいはAmazonなど別の方法で販売するという方法もあります。

まとめ

即売会に参加すれば、自費出版本を販売できます。コミケやコミティアなど日本には数多くの即売会が開催されています。それぞれの即売会ごとに参加条件などが異なっているため、事前にしっかりとリサーチしておきましょう。