自費出版書籍をアマゾンで販売することができます。そのためにはいくつかの方法があり、最適な方法を選ぶことが大切です。本記事では自費出版書籍をアマゾンで販売する方法について紹介します。

アマゾンで本を販売する方法

アマゾンで本を販売する方法は以下の3種類があります。

  • POD
  • e託販売サービス
  • 小口出品、大口出品

それぞれの方法について詳しく解説しましょう。

POD

アマゾンはPODサービスを提供しています。PODとはプリント・オン・デマンドのことです。注文をすれば、書籍の印刷・出荷を1冊からでも対応してくれます。利用方法は簡単であり、入稿用データを製作してアマゾンに渡せば、本のプリントから製本まで委託できるのが特徴です。流通販売までアマゾンが請け負ってくれます。

PODはトナーを使った印刷方法であり、コストも安価です。1部でも100部でも1部あたり印刷単価は同一です。そのため、少部数で利用しやすいと言えるでしょう。

アマゾンのPODを利用するには登録代行サービスを利用すると良いでしょう。印刷データなどが全て揃っている場合、無料のサービスもあるため、初期コストを抑えることができます。(売上から一部手数料を差し引かれるモデルです。)

e託販売サービス

アマゾンではe託販売サービスを提供しています。e託販売サービスとは商品をアマゾンが委託在庫として保管し、商品販売や配送、サポートなどを提供するサービスです。個人でも法人でも利用できます。自費出版したい本をアマゾンに委託して販売することができ、年会費9,000円(税抜)がかかります。(委託在庫が売れた場合の掛け率は60%です。)

e託販売サービスを利用するには、まず個人の出版社として登録をします。次に商品を登録すると、商品納入依頼システムから必要な数量の納入が依頼されるため、本を納入しましょう。その後は、発送から梱包、クレジットカード決済、返品対応まですべてアマゾンが24時間体制で対応してくれます。

小口出品、大口出品

アマゾンに直接商品を出品して販売できます。出品方法には小口出品と大口出品があり、それぞれ料金や利用できるツールなどに違いがあるため注意しましょう。少ない冊数であれば小口出品がおすすめです。

アマゾンの出品サービスでは、FBAを利用できます。FBAとは「フルフィルメント by Amazon」のことであり、アマゾンが注文の受注から梱包、発送、返品対応まで代行してくれるサービスです。(つまり、在庫をアマゾン倉庫に預けておき、注文が入った後の発送等をまるっと委託できるサービスです。)

各販売方法の費用

アマゾンで自費出版本を販売する方法は3種類あります。それぞれ費用の違いを以下にまとめました。

アマゾンで本を販売する方法費用
POD初期費用0円、著者への支払いは販売価格から販売手数料(販売価格の40%)、印刷費を引いた金額加えて利用する代行サービスの手数料が差し引かれる
e託販売サービス年会費9,000円(税抜)、商品価格の60%が著者への支払い
小口出品、大口出品・小口出品 月間登録料0円、成約金100円(1商品につき)・大口出品 月間登録料4,900円、成約金0円加えてどちらも、15%の販売手数料

PODは初期費用0円で利用することができ、著者への支払いは販売手数料と印刷費を差し引いた金額です。

e託販売サービスは年会費が9,000円、著者への支払いは商品価格の60%となっています。

小口出品は月間登録料が0円であり、成約金は1商品につき100円です。一方、大口出品は月間登録料が4,900円、成約金はありません。

アマゾンで販売する場合の必須事項

アマゾンで自費出版本を販売する際に必須の事項を紹介します。

ISBN

アマゾンで自費出版本を販売するにはISBNコードを取得しなければいけません。ISBNコードとは、書籍を特定するために付与される世界共通の番号です。本を流通に乗せるためにはISBNコードの取得が必須になります。

ただし、アマゾンPODに限ってはISBNコードは不要です。アマゾン内でジャンル設定などをする際にはISBNを設定することが推奨されています。また、e託販売サービスや小口出品・大口出品での販売ではISBNコードが必須です。

ISBNコードを取得するには、費用が掛かります。

詳しくは、自費出版にISBNコードは必要?コードの取得方法や費用を参考にしてください。

JANコード

e託販売サービスと小口出品・大口出品ではJANコードを取得しなければいけません。

JANコードとはいわゆるバーコードのことです。13桁の数字で構成されており、商品を識別するために番号が付与されます。ISBNコードの登録をした後でJANコードの登録をするのが一般的です。日本図書コード管理センターのサイトにアクセスすれば、ISBNコードとJANコードの取得手続きを進められます。

こちらも先ほど記載したISBNの記事内で詳細を説明しています。

自費出版サービスを上手に利用しよう

アマゾンで自費出版本を販売する際のメジャーな方法はe託販売サービスを利用することです。しかし、e託販売サービスでは本を納入するための送料が著者負担となります。送料がかさむため、利益を上げにくい点がデメリットです。

(POと呼ばれる納品依頼通知が届き、都度指定冊数を宅配で送る作業が発生します。個人で1タイトルだけの発送作業となる場合、売上よりも郵送費が高くなることがあります。)

自費出版本をアマゾンで販売したいならば、自費出版サービスの利用もご検討ください。

当サイトを運営する書籍づくり本舗では、安価な料金体系で、ISBN・JANコード・アマゾン上での販売までサポートしています。一般書店へ広げての販売を検討されている方も是非ご相談ください。

まとめ

アマゾン上で自費出版本の販売をする場合、3つの方法をご紹介しました。
手間なく進めるには、自費出版サービスの利用も一つでしょう。